こんな競馬のはなし

予想がどうとか、的中率や回収率がとか、そんなものはどうでもいい。 いくらだって外していい。 勝負したレースを自分の予想で当てる最高の瞬間を迎えられれば。

今週のメインは第162回天皇賞(秋)

登録は12頭とちょっと少ない気もするが、それだけ上位の馬が強いということで、観戦するにはとても楽しみなレースだ。

ただし、馬券的にはちょっと妙味が薄い可能性がある。

もう一度言うが上位の馬が強いのだ。

上位人気が予想されるのは、


アーモンドアイ

キセキ

クロノジェネシス

ダノンキングリー

ダノンプレミアム

フィエールマン

ブラストワンピース


ここら辺の馬だと思うがどれも強い。

その中でも近走成績、コース実績、距離実績どれもずば抜けているアーモンドアイと、クロノジェネシスの2頭は飛ぶことが考えられない。

というのも、

①その年のG1を勝っている。

②G1 2勝以上の実績(2歳G1を除く)

③前走重賞連対

という、実績もあり近走成績もいいという、まさにピークで完璧な勝負圏内の馬の過去20年の成績を羅列すると、

2017 サトノクラウン 2着(2人)
2016 モーリス 1着(1人)
2014 フェノーメノ 14着(3人)
2010 ブエナビスタ 1着(1人)
2009 ウォッカ 3着(1人)
2008 ウォッカ 1着(1人)
2008 ディープスカイ 3着(3人)
2007 メイショウサムソン 1着(1人)
2007 アドマイヤムーン 6着(2人)
2006 ダンスインザムード 6着(5人)
2002 エイシンプレストン 8着(5人)
2001 アグネスデジタル 1着(4人)
2001 テイエムオペラオー 2着(1人)
2000 テイエムオペラオー 1着(1人)

勝率43%
連対率57%
複勝率71%

という成績。

さらに4番人気以内という条件に縛ると、

勝率50%
連対率67%
複勝率83%

となる。

ちなみに4番人気以内で馬券外に負けたのはアドマイヤムーンとフェノーメノであるが、アドマイヤムーンは降着馬が出るほどの直線の不利(不利を受けたこの馬とダイワメジャーは次のレースでジャパンカップとマイルチャンピオンシップをそれぞれ勝っている)があり、フェノーメノは前走天皇賞春からの休み明けでさすがに厳しかった。

今回このデータに該当するのはアーモンドアイ、クロノジェネシス、フィエールマンの3頭であるが、フィエールマンはおそらく3,4番人気であるもののフェノーメノパターンにもろ当てはまってしまうので、この馬を外すとアーモンドアイとクロノジェネシスが該当馬となる。

なので、ほぼ100%に近いデータを持つ2頭のうち2頭とも消すのは無謀であり、1頭消すのも厳しいのである。

菊花賞はコントレイルの三冠で幕を閉じた。

同じ年に無敗の三冠馬が二頭も生まれるなんて、本当に2020年は100年後も1000年後も記録として残る異質な年となったようだ。

コントレイルの単勝オッズは1.1倍であったが、着差は負けててもおかしくないほどの辛勝であった。

1000万下を勝ち上がったばかりのアリストテレスとクビ差でサトノフラッグやディープボンドにつけた着差も春より小さい。

3000mの距離と時計のかかる馬場がこの馬に合わなかったのが容易にわかる結果だろう。

3歳のレベルが低いのは確かだが、デアリングタクトと違って、サリオスの毎日王冠圧勝を見ればコントレイルの強さは疑うレベルではない。

サンデーサイレンスが種牡馬キャリアの晩年にディープインパクトを残したのと一緒で、ディープインパクトも晩年にコントレイルを残したことになりそうだ。



ここからは菊花賞の回顧になるのだが、今年の結果を受けてトレンドには抗えないとつくづく実感した。
というのも、3着までの種牡馬を見ると

秋華賞 エピファ→ディープ→ディープ

で、

菊花賞 ディープ→エピファ→ディープ

なのだ。

しかも、

三冠馬
国枝厩舎
前走1000万下勝ち

という細かいとこまで同じ。

血統の話で言うと、

去年の菊花賞のディープインパクト産駒は3頭
そのうち前走馬券圏内の馬が2頭。
それで1,2着。

今年の菊花賞のディープインパクト産駒は4頭
そのうち前走馬券圏内の馬が2頭
それが1,3着。


今日の菊花賞当日の傾向で言うと、京都競馬場で行われた10レースまでの芝レース6鞍で、

ディープインパクトの血を持つ馬が7頭(直仔3頭、キズナ産駒2頭、母父2頭)

シーザリオの血を持つ馬が3頭(リオンディーズ産駒2頭、直仔1頭)


が、連対馬の血統を占めていた。

それで最終的な菊花賞はディープ産駒1着、エピファネイア産駒で母父ディープの馬が2着、3着がディープ産駒、4着がキズナ産駒という成績。

去年のトレンド、先週のトレンド、当日のトレンド、全てにおいてこの3頭しかいなかったらしい。

1,4,5番人気の決着で、2,3番人気はステイゴールド系。

来た馬の理由も来なかった馬の理由も全て説明がつく菊花賞であった。



菊花賞で最高の瞬間は迎えられましたか?








土曜競馬は雨が残った馬場であり、当日はおそらくは良なので傾向はつかめなかったが、3分3秒台が出るような時計にはならなそうだ。
3分6秒台だった去年と一昨年くらいだと推測する。

正直言って今年の菊花賞は「1強」「1中」「それ以外」という感じだと思っているので、3連単であれば3着は何を買ってもいいと思っている。

なので個人的に強めに買いたい馬の推し材料を紹介する。

ヴェルトライゼンデ
この馬が「1中」であり、紹介するまでもないのだが、正直言って15%くらいはコントレイルを逆転する可能性があると思っている。
コントレイルのデビューからの上がり順位を見ると

1位
1位
1位タイ
1位
1位
2位

となるのだが、ホープフルの1位タイと神戸新聞杯の2位の相手はともにヴェルトライゼンデであり、余力は違うものの脚力では負けてないことがわかる。
なので、もしもヴェルトライゼンデが長距離馬でコントレイルが中距離馬であれば逆転の可能性がある。
無敗の2冠馬でダービーを4馬身差で勝ったミホノブルボンは菊花賞で負けている。

マンオブスピリット
内枠の外人というのが大きな理由であるが、それよりも強調したいのがつばき賞の勝ち馬であること。
過去10年でつばき賞を勝った馬が菊花賞に出てきたケースは3頭いて、その3頭が、

ワールドプレミア
ユーキャンスマイル
サトノノブレス

なのだ。

この因果関係の理由はわからないが、100%のデータは無視できない。
ちなみにつばき賞2着には菊花賞4着のミッキーロケットがいるため、本当に何か見えない力があるのだろう。


ブラックホール
ダービーから札幌記念を使っての好走馬はレインボーラインとファストタテヤマがいる。
このローテーションの馬が多いのであれば無視してもいいのだが、おそらく過去20年で10頭もいないと思われ(ジャングルポケット、ヒルノダムール、あと何頭か)、好走率が高いのだ。
3歳馬の札幌記念はジャングルポケット、ヒルノダムール、ロゴタイプ、ブエナビスタとかも負けるレースであり、なおかつ今年の3歳馬は弱いので着順はしかたない。
この馬のダービーは直線の残り400までずっと横移動していて、外に出してからは鋭く伸び、上り2位の7着。藤岡佑介はフローテーションとクリンチャーで大穴を出している。


サトノインプレッサ
この馬は明らかに実力を出していないレース以外では全て強い競馬を競馬をしてるし、関西圏のレースも強いし、強行軍の得意な矢作厩舎ということで無視できない。
新馬戦はオーマイダーリン、マンオブスピリット、ムジカというメンバーがそろったレースで、上り2位の馬より0,4速い上がりで1着。
こぶし賞は2着がNHKマイル3着のギルデッドミラーで、上り2位の馬より0.6速い上りで1着。
ダービーは直線半ばまで右往左往しながらヴェルトライゼンデを交わそうかという4着。




さあ、菊花賞で最高の瞬間を。


【1枠】 1番 ディアマンミノル   幸

【1枠】 2番 ガロアクリーク   川 田

【2枠】 3番 コントレイル    福 永

【2枠】 4番 マンオブスピリット M・デムーロ

【3枠】 5番 サトノインプレッサ 坂 井

【3枠】 6番 ヴェルトライゼンデ 池 添

【4枠】 7番 ダノングロワール  北村友

【4枠】 8番 ディープボンド   和田竜

【5枠】 9番 アリストテレス   ルメール

【5枠】10番 サトノフラッグ   戸崎圭

【6枠】11番 バビット      内田博

【6枠】12番 レクセランス    松 山

【7枠】13番 ロバートソンキー  伊 藤

【7枠】14番 ヴァルコス     三 浦

【7枠】15番 ブラックホール   藤岡佑

【8枠】16番 ターキッシュパレス 富 田

【8枠】17番 キメラヴェリテ   松 若

【8枠】18番 ビターエンダー   津 村




5番 サトノインプレッサ
マジックキャッスルと同じダービーで前が詰まって、ゴール前で急激に追い込んできた馬なので注意が必要かもしれないが、この馬のダービーは枠順が最強の1番だったので、そこまで評価はできない。
毎日王冠の惨敗は、NHKマイル惨敗からのダービー好走という前例があるのであまり気にしなくて大丈夫。



10番 サトノフラッグ
この馬は好走にするにしても凡走するにしても「この馬の実力でこの相手でこのコースならこの着順だよね」という結果を残すかなりの堅実派なので、あまり強くないような気がする。
過去10年で馬券になった関東馬がフィエールマンとゴールドアクターという後にもG1を勝つ馬しかいないという点もマイナス



12番 レクセランス
重賞未勝利で皐月賞、ダービー、トライアル全部馬券に絡めずという弱そうな馬の好走例はフローテーションとクリンチャーという大穴があるが、この2頭は前編で紹介した菊花賞鬼血統のスペシャルウィークとブライアンズタイムを持っていたので、レクセランスはさすがに……という感じ。


15番 ブラックホール
ダービーから札幌記念というローテーションはレインボーラインとファストタテヤマの2着があるので問題外というわけにはいかない。ただ、これもレインボーラインは後の天皇賞馬で、ファストタテヤマはダンスインザダークが父という特別な馬だったので、ブラックホールはさすがに……という感じ。

13番 ロバートソンキー
16番 ターキッシュパレス

夏の上り馬がトライアルでそこそこの着順に来ていざ本番という前例は、

キセキ
トーホウジャッカル
サトノノブレス
スカイディグニティ
ユウキソルジャー
ビッグウィーク
フォゲッタブル
ナムラクレセント
ヒシミラクル

と、トライアルでメチャクチャ好走してる馬も含まれてるが、5,6着くらいでも好走例が多くあり積極的に推していきたい。
特にロバートソンキーは思ったよりも強いと感じる。1年ぶりの未勝利を1,33,5で離して勝ち、重馬場の500万下が2着で神戸新聞杯が3着。そこそこ強いはずのディープポンドが情けなかったという感もあるが、ディープポンドが力を出していたのならばダービー3着馬と5着馬の間に割って入ったことになるので、有力馬の仲間入りを果たしてもおかしくないだろう。
ターキッシュパレスは血統と戦績が示す通り明らかにスタミナの馬で、スピードが主流の日本競馬のG1で勝負になるのかが疑問だ。

8番 ディープボンド
4番 マンオブスピリット

京都新聞杯→ダービー→神戸新聞杯というローテーションのこの2頭。
ディープボンドは純粋な戦績でいったら4,5番手で堅実派。
マンオブスピリットは近代競馬の常識である内枠の外人ジョッキーという武器を持っている。
だが、単純な対戦比較で
マンオブスピリットがディープボンドに勝つ理由がなく、ディープボンドがヴェルトライゼンデに勝つ理由もないのでコントレイルとヴェルトライゼンデが複勝圏の枠を持っているとするならば……? という話になってくる。


17番 キメラヴェリテ
18番 ビターエンダー

問題外


以上となります。

後は前日のトラックバイアスと血統傾向、天気の状態を見て浮かび上がってくる馬を見つけたいと思う。

菊花賞の枠順が確定した。

【1枠】 1番 ディアマンミノル   幸

【1枠】 2番 ガロアクリーク   川 田

【2枠】 3番 コントレイル    福 永

【2枠】 4番 マンオブスピリット M・デムーロ

【3枠】 5番 サトノインプレッサ 坂 井

【3枠】 6番 ヴェルトライゼンデ 池 添

【4枠】 7番 ダノングロワール  北村友

【4枠】 8番 ディープボンド   和田竜

【5枠】 9番 アリストテレス   ルメール

【5枠】10番 サトノフラッグ   戸崎圭

【6枠】11番 バビット      内田博

【6枠】12番 レクセランス    松 山

【7枠】13番 ロバートソンキー  伊 藤

【7枠】14番 ヴァルコス     三 浦

【7枠】15番 ブラックホール   藤岡佑

【8枠】16番 ターキッシュパレス 富 田

【8枠】17番 キメラヴェリテ   松 若

【8枠】18番 ビターエンダー   津 村


気になる馬をチェックしていくと、



3番 コントレイル

何も言うことはない。
グッチャグチャの馬場になるか、当日折り合いを欠くかすれば、もしかしたら飛ぶかもよ? くらい。


6番 ヴェルトライゼンデ

ホープフルステークスがコントレイルの2着。
皐月賞は大外枠から直線は馬場の悪い内を通るノーゲーム。
ダービーは普通に3着。
トライアルは状態が悪くても2着。
ワールドプレミアの弟で、菊に強いステイゴールド系。

何もなければ普通に馬券に来そうだ。


11番 バビット

セントライト記念とラジオNIKKEI賞は相性のいいレースであり、この2つを連勝するか両方3着以内で菊花賞に出てきた馬は


クォークスター(2→1着)
ノットアローン(2→3着)
ロックドゥカンプ(連勝)
ヴィータローザ(連勝)

と、4頭いるが、来たのはロックドゥカンプの3着のみ。しかも1番人気。
父のナカヤマフェスタはセントライト記念勝ちからこのレースで飛び、同じ母父タイキシャトルのワンアンドオンリーもこのレースで飛んでいる。
しかも、今回はノースヒルズからこの馬潰しの刺客とも思えるキメラヴェリテがいる。

人気がなければ買いたいが人気なら……といったところか。


2番 ガロアクリーク

「G1勝ちはないが重賞勝ちあり、クラシックで3着以内あり、トライアルも3着以内」といういかにも強そうな馬は過去に、

ジェネラーレウーノ
キタサンブラック
リアルスティール
トゥザワールド
エピファネイア
ウインバリアシオン
サダムパテック
リーチザクラウン
マイネルチャールズ
アサクサキングス
ドリームパスポート
コスモバルク
ハーツクライ
ゼンノロブロイ
サクラプレジデント

と、これだけいるが、3着以内に来たのは、

キタサンブラック
リアルスティール
エピファネイア
ウインバリアシオン
アサクサキングス
ドリームパスポート

の6頭で、高確率で来そうな感じはするが、このうち5頭は
「クラシックもトライアルも連対」
という条件がつき、外れるのはキタサンブラックだが、キタサンブラックはセントライト記念を勝っている。
ガロアクリークの該当する、
「皐月賞からダービーで着順を下げ、トライアルも負けた馬」
に該当するのは

リアルスティール
トゥザワールド
サダムパテック
マイネルチャールズ
サクラプレジデント


となり、来たのはリアルスティールのみ。
この中で最もガロアクリークに近いのはサダムパテックだろう。
なにせサダムパテックの父はフジキセキ。
ガロアクリークの父キンシャサノキセキの父はフジキセキ。

枠とジョッキーが良いので注意は必要か。



14番 ヴァルコス

菊花賞は実力関係なくダンスインザダーク、スペシャルウィーク、ブライアンズタイムが父か母父に入っている馬を絶対に買わなくちゃいけないレースであり、今年はこの馬のみ。(ステイゴールドも強いが、ステイゴールド産駒で来た馬は普通に強い馬)
枠も実績も臨戦過程も全然ダメだが、そんなこと関係なく絶対買わなくてはならない。





1番 ディアマンミノル
7番 ダノングロワール
9番 アリストテレス


下級条件を連勝しての参戦だが、過去に前走1000万下勝ちから菊花賞で来たのは

ユーキャンスマイル(3着)
ポポカテペトル(3着)
ゴールドアクター(3着)
バンデ(3着)
ビートブラック(3着)
スリーロールス(1着)
デルタブルース(1着)

の7頭。
この7頭の特徴は
①後のG1馬
②当日不良馬場
③異常な力を発揮するダンスインザダーク、スペシャルウィーク、ブライアンズタイムが父か母父に入っている。

となり、血統はいなく、馬場状態はおそらく普通。
なので、この3頭の中でのちにG1を勝つくらい強い馬がいると思えば買ってもいいだろう程度の評価。
強いて挙げるなら父母父にスペシャルウィークを持つアリストテレスを推す。


後編へ続く。

↑このページのトップヘ